KDDIは3月7日、新しいメタバース・Web3サービスとして「αU(アルファユー)」の提供を開始しましたね。
KDDI Digital Twin for Allというコンセプトで、全てのものをデジタルツインで実現するという取り組みを進めているらしい。
デジタルツインとは、リアルの世界で収集したデータを使ってバーチャルの世界でシミュレーションして、そのシミュレーション結果をリアルの世界に適用させることによって、リアルの世界をよりよくしていこうというもの。

コンシューマービジネスでは「リアルとバーチャルを自由に行き来する世界になっていく」と予想しています。

若い方たちの生活を考えると、例えば友達同士で位置情報を常時共有していたり、つなぎっぱなしの『リモート同棲』を楽しんでいたりしています。実はこれが、デジタルツインのコンシューマーサービスを作るための基本的な考えで、リアルの世界とバーチャルの世界の線引きはもうないと思っています。

そのような考えのもと始めるのが「αU」らしい。コンセプトは「もう、ひとつの世界。」「もう、ひとつの」は「もう1つ別の」という意味ではなく、「既に1つの」という意味とのこと。

通信業界を振り返ると、3Gの世界はWeb1.0でした。このとき初めてモバイルインターネットが始まり、KDDIではEZWeb、ドコモではiモードが始まりました。4GはWeb2.0の世界といわれていて、スマートフォンが浸透し、動画配信などがどんどん拡大していきました。そして5GはWeb3.0時代。KDDIは、この時代はメタバースが重要なキーになるという考えのもと、αUを提供するとのことです。

実際のサービス内容は、αUでは、まず5つのサービスを提供されるとのこと。
中心となるのは「αU metaverse」です。バーチャル空間に再現された渋谷や大阪の街を舞台に、アーティストによる音楽ライブや、利用者同士での会話を楽しむことができ、さまざまなコミュニティーに参加できます。ユーザーはアバターとなって、音声でコミュニケーションできるのが特徴で、より自然な会話ができるようにこだわったとのこと。

αU metaverseでは、バーや居酒屋、カフェといったスペースに集まってコミュニケーションが可能で、カラオケを楽しむこともできるという。音楽ライブや著名人のトークライブ、クリエイターの展覧会なども開催されるようです。
さらに街とは別に用意された自分の部屋(マイルーム)は、家具や購入したNFTアイテムなどで飾って自分らしさを表現できるようです。

2つ目は「αU place」。これはデジタルツインでショッピングが体験できるものとのことで、リアルの店舗や商品をバーチャル上に再現し、ユーザーは現実の街で買い物するのと同様に、αU place内を散策し、店舗に自由に入店することができる。ビデオ通話で店舗スタッフから商品説明も受けられます。

そして「αU wallet」で、購入したNFTや売買に使用する暗号資産の管理が可能になります。将来的には、複数のメタバース間を行き来するIDとして重要な役割を担うことになるとのことです。
「αU live」は、現実では体験できないような特別な演出が楽しめる次世代のライブ体験サービスとのことで、360度・自由視点映像で視聴できます。アーティストと会場をバーチャル空間に再現し、バーチャルヒューマン、リアルで活動するアーティスト問わず、さまざまなライブが楽しめます。これはGoogleとの技術連携で実現されているとのことです。

当初はこの5つのサービスでαUはスタートするとのことで、今後はWeb3時代の新しいプラットフォーム上で、新しい経済圏が広がっていくようなイメージになると思っています。
αUはオープンでグローバルなメタバースを目指しているらしく、Google CloudとWPP、ANNINがパートナーになるとのことです。
Google Cloudとは、最新のクラウド技術とYouTubeの活用で、新感覚のライブ体験を共同創出するみたいです。

この先botみたいなものがバーチャル空間に存在して、そこにChatGPTみたいなものが搭載されると、bot自体が人間性を持てると思っていて、それに加えてジェネレーティブAIを活用すると、全ての言語を話せるバーチャルアバターが出現して、グローバル展開時に活躍すると思います。これはすごい事ですよね?
3月8日から12日にかけて東京・渋谷でαUの各サービスを体験できる「αU spring week 2023」が開催されみたいで、「Hz Shibuya」ではサービスを実際に体験できるとともに、注目のクリエイターによる特別展示も行われるらしい。「渋谷 ZERO GATE」では、昔私が実際使っていた携帯「INFOBAR」の作者である、深澤直人氏がデザインした「METAVERSE WATCH concept」が3D映像で展示されているので、合わせて見に行ってこようと思っています。